くるみブローチづくり体験も。ものづくりが大好きなご夫妻が営む、くるみボタン工房MiSuZuYa
モノマチ2024まであと1ヶ月少しとなりました。モノマチ公式SNSでは、日々参加店やワークショップの情報を発信しています。ホームページでは参加店の魅力をさらに深掘りしていきたいと思います。
◼️SNSはこちら
Instagram:@monomachi_taitou
X(旧Twitter):@monomachi2024
Tiktok:@monomachi2024
今回は鳥越おかず横丁にある、くるみボタン工房 MiSuZuYa(ミスズヤ)でお話を伺いました。
MiSuZuYaは、2018年12月にオープンしたくるみボタンの専門店。アパレル業界で長年くるみボタンの製造卸をしている会社”有限会社ファッションメイト片岡”が、「より多くの方にくるみボタンを知っていただき、楽しんでいただきたい」という想いから一般の方でもくるみボタンを購入できるお店としてMiSuZuYaをオープンしました。
お店を訪ねると…
まず、お店に入る前からワクワクするような外観…!お店の前には大きなくるみボタンを模した吊り看板があります。
そして店内に入ると、素敵なくるみボタンがずらりと並んでいます。手芸好きにはたまらない空間です。
モノマチ参加のきっかけ
アパレル業界でのくるみボタン製造卸は今年で40年になる老舗の会社。なぜモノマチに参加するようになったのか、お話を伺いました。
「まだMiSuZuYaの店舗ができる前、第1回、第2回のモノマチを見に行って、参加したいと思うようになったんです。ものづくりの人たちが想いを伝える場所っていいなと思って。」と話す店主の片岡さん。
片岡さんは2014年、第5回モノマチに向けた準備から、モノマチに関わるようになったそうです。現在はモノマチの実行委員も務められています。
「最初は”夜モノマチ”を企画して始めたんです。革小物屋さんやものづくりの職人さんが集まって、ボランティアの人も来て、みんなで飲み比べをやったり。一度始めると、その翌年のモノマチでは一緒にやりたい!と声をかけてくれる方も出てきて、2,3回開催したときには10社くらいになっていました。」
「夜モノマチのメンバーで月1回イベントをやりたいとなって。おかず横丁の会長である魚屋さんに相談したら、受けいれていただき、2014年12月からものづくり横丁がスタートしました。店舗ができる前はこの場所も含めておかず横丁で定期的にイベントをやっていたんです。」
そうして2018年には、イベントだけでなくお店としてMiSuZuYaをオープンしました。片岡さんの「ものづくりの人たちが想いを伝える場所を作りたい」「ものづくりを盛り上げていきたい」という想いが繋がって、店舗のオープンに至った経緯が本当に素敵だなと感じました。
今では手芸好きの方がくるみボタンを購入できたりオーダーで注文ができたりするお店として、手芸雑誌などにも取り上げられ注目されています。
アパレル業界では、なかなか個人の小ロットオーダーまで対応している加工屋さんは珍しいので、個人でもオーダーで注文できることに驚きました。なぜそこまで細かいオーダーにも対応しているのか伺うと、「小ロットでも受けられることに、専門店の価値があると考えているので。」と笑顔で話す片岡さん。その対応力とものづくりに対する想いに感動しました。
動物のししゅうブローチ
そして、MiSuZuYaの素敵な商品の中でも特に目を惹かれたのが、刺繍の入ったくるみブローチ。
手刺繍風の温かみのある刺繍で、さまざまな動物のイラストが描かれています。驚くことに、刺繍のイラスト作成やデータ化、機械刺繍の工程も全て自社で行なっているそう。少しのデザインの違いで見え方が全く違うので、自社で何度も試作を繰り返して作っているのだそうです。
とくにペットを飼っている人に人気だそうで、「うちの子と同じ犬種がほしい!同じ色がほしい!」というニーズも。
「みなさんの要望に応えようと種類を増やしていたら、かなりバリエーションが増えてしまって」と笑いながら話されていました。ペットを飼っている方は、似ている表情の子をを探しに行ってみるのも良いかもしれません。
またMiSuZuYaでは、くるみブローチづくりの体験をすることもできます。(500円/回 モノマチ期間以外でも体験可能)
くるみブローチづくり体験
生地選び
まず、壁一面に貼られたブローチの中から、作りたい生地を選びます。種類が多く、選ぶだけでも楽しくて時間が掛かってしまいます。
くるみの種類選び
生地を選んだら、くるみボタンの種類を選びます。表面が平らなフラットくるみ(左)と、表面に少し膨らみのある平くるみ(右)の2種類からお選びいただけます。
私は可愛いプードルの生地と、平くるみを選びました。
治具にセット
くるみボタンの種類が決まったら、
生地を逆さにして、治具にセットします。
その上に、選んだくるみブローチの型を置きます。
次に木の棒を使い、上から型と生地を押し込み、生地で型を包みます。
機械でプレス
ここまでできたら、押し込んだパーツを治具ごと専用のくるみ機械の下側にセットし、上側にブローチ金具の付いたくるみパーツをセットします。
機械のレバーを引くと…
くるみブローチの完成です。
裏はこのようなブローチになっています。
「できたー!やったー!」と商品を受け取ると、ちょっとまってね、と片岡さん。何だろうと待っていると、素敵な包装紙に包んでいただきました。包装紙には、可愛いおまけのくるみボタンが付けられています。
「昔とあるグッズショップで、商品を買うと袋にこうやっておまけをつけてくれるお店があったんだ。それが子どもの頃すごく好きで。だからこだわって、必ずおまけを付けるようにしているんだ。」と片岡さん。私も子供の頃、そのおまけが大好きだったので、とても嬉しくなりました。
心温まる体験ができるくるみボタン専門店
くるみボタンの魅力はもちろんですが、ひとつひとつのサービスや商品に細かい心配りが感じられて、ほっこりした気持ちになれる素敵なお店でした。モノマチ2024では、さまざまな会社とコラボ企画のワークショップや商品を用意されています。皆さまもぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
モノマチ2024ワークショップ情報はこちら
くるみボタンの専門店 MiSuZuYa
東京都台東区鳥越1丁目28-5
※モノマチ期間中のみ
(通常時店舗)東京都台東区鳥越1丁目6-6
TEL : 03-3864-1293
URL : https://kurumibutton.tokyo/
Photo by YUKA NOZAKI
Text by YUKA NOZAKI